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人間が引き起こすエラーに関するメモ

人間は生きている中で必ずエラーを起こしてしまう生き物だ。そして特にここ最近、多くの人間がこのエラーを起こしてしまっていると思う。

ここでいうエラーというのはヒューマンエラー、すなわち意図しない失敗のことではなくて、通常の状況であれば冷静な判断ができるはずなのに、そのような意思決定ができなくなってしまう状態に陥ってしまうことを指す。

私はこのエラーが最も多発するのは性欲に関することだと考えていて、一時の気の迷いなどのエラーによってしばしば人間関係の破壊が起きてしまう。少し言いすぎかもしれないが、そもそも性行為が生殖以外の役割を持つこと自体が人間の構造的欠陥とも言えるかもしれない。私はそう考えているから、時々「人間は恋愛に向いていない」などというふざけた発言をかましてしまう。

ところで、ここ1週間ほど、機械によってエラーが引き起こされているとしか考えられない現象が多発している。例えばスマホを見ながら歩いていて、その結果物や人とぶつかってしまうだとか、そういった具合の話だ。このような危険はじゅうぶんに予測できるはずであるのに、画面に気を取られるあまりに防げなくなってしまっている人間が急増しているのではないかと思う。私は別に歩きスマホは危険だからやめろなんてつまらないことを言いたいのではない。ただ、道を進むという行為は人間に備わる基礎的な能力であるはずなのだが、それが脅かされるような状況が起きているということには自覚的であったほうがいいかもしれないと言いたいのだ。さらにそれがまだ人工知能の備わっていない機械によって引き起こされてしまっているということにも注意を払っておきたい。もうひとつ付け加えておくと、その機械が人間にエラーを引き起こすときに用いている武器は、多くの大人たちの心の中にあるノスタルジーを呼び覚ますという類のものなのだ。